2013年4月1日

棋士の数と引退制度

棋士の数の多い少ないが、棋士個人の強さに関わってくるというわけでもないんだけど、プロ組織の存続や運営を考える上で避けては通れない問題だと思うので、それについて書きたいと思います。

現在、日本囲碁界の現役のプロ棋士数は400人を超えており、150人前後の将棋界と比べても明らかに多い。幾らプロ組織が日本棋院と関西棋院の二つあるとはいえ、倍以上というのはどうかと思う。
日本が世界最強で、囲碁棋士にそれほどの価値があるのであれば何としても保護せねばならないだろうけど、向こう(中韓)のプロの最低限の実力に達しているものが何人いるのかという状態で大所帯を抱えていても、組織が立ち行かなくなるだけだろう。

新聞社だって、経営難でこれだけ多くの棋士の対局料を出すのは大変に違いない。スポンサーが撤退したら、それこそプロ棋士全員路頭に迷うことになるのだから、100年先のプロ組織の存立を考えるなら、少しは人数を減らすことも考えた方がいいんじゃないかと思う。
私は多くても200~300人ぐらいまでが適正な人数だと思うが、私も鬼ではないので今すぐ100人クビにしろとまでは言わない。しかし、50年かけて100人減らせということだったら、全然無理な注文でもないはず。
一つの例としては、毎年新入段者が5人ぐらいいるとすれば、同じ年にまず同じ数5人に退場を願う。これで人数の増加は防げる。あとは50年も経てば、時が勝手に人数を減らしてくれるだろう。

そもそも一つの競技であるにも関わらず、自主的に引退する以外クビになることがないというのが不思議である。「生涯現役+終身雇用」なんてやってたら普通は組織が立ち行かなくなる筈だし、そのようなぬるま湯に浸かってたら、緊張感もなく、上達も見込めないだろう。多くの場合において、新陳代謝を活発にすることが組織の活性化につながるからだ。
プロ野球のチームだって、毎年新入団選手がいる一方で、同じ数だけ戦力外通告を出される選手がいる。解雇することによって浮いた経費を次の戦力補強に充て、チームを強化していくのがチーム作りの鉄則である。

ただ、あまりにキツイ引退制度を導入してしまうと、逆に棋士全体が萎縮してしまう可能性もあるので、注意が必要だろう。余程勝てない棋士や相応の成績を残せなくなった棋士に引退を促すという風にした方がいいとは思う。

まあ、引退制度については賛否両論あると思うし、プロの立場からすれば余計なお世話という話かもしれないけど、近年棋戦が縮小傾向にあるので、少しはそういうことも考えた方がいいんじゃないかと思って記事にしたという次第です。