2014年1月12日

第38期棋聖戦七番勝負開幕!

井山六冠の七冠制覇に向けて、ここを防衛すれば残すは十段だけという注目の棋聖戦七番勝負が、いよいよ始まりましたね。

その第1局は海外対局ということで、スペイン・マドリード、アルカラ・デ・エナーレス市「パラドール」で始まりました。
今年は、支倉常長率いる慶長遣欧使節団がスペインに到着してからちょうど400年目らしく、この第1局も日本とスペインの交流400周年記念事業の一環ということで開催されたとのことです。

海外で棋聖戦が行われるのは今回で21回目で、ヨーロッパでの対局は6度目、スペインでの対局は初めてとのこと。スペインでのタイトル戦は1989年に第44期本因坊戦第1局武宮正樹―趙治勲以来、25年ぶり2度目だそうです。

前夜祭でのコメント(幽玄解説から)

井山棋聖「日本で開催していてもこれだけの方々に集まっていただくことはあまりなく、スペインの囲碁熱、あたたかさに感激しています。スペインの到着してからいろいろな所に行き貴重な経験をしています。食事もお酒も美味しくスペインがとても好きになりました。明日は棋聖戦にふさわしい、またスペイン囲碁界発展のきっかけになるような対局ができるように精一杯頑張ります。」

山下挑戦者「話したいことは井山さんがほとんど話してしまったのですが、一つだけ井山さんが言っていないことを補足します。スペインは女性もとてもきれいで目の保養をさせてもらっています(笑)。こちらに着いてから皆さんにとても温かく迎えていただき非常に感謝しています。囲碁は世界で広まっていますが、棋聖戦のような二日制の囲碁は日本にしかない文化です。二日制の囲碁をスペインの皆さんの前で行えることを大変うれしく思っています。スペインをはじめ世界の囲碁ファンに楽しんでいただける碁を打ちたいと思います。」

対局情報ですが、現地時間午後4時44分(日本時間0時44分)に白番の井山棋聖が62手目を封じて、一日目が終了しました。一日目の消費時間は、黒番の山下挑戦者が3時間47分、白番の井山棋聖が3時間43分だそうです。

 第38期棋聖戦

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一日目の手順

棋譜再生
 黒 山下敬吾 白 井山裕太

白が地を稼ぎ、黒が堂々と厚みで対抗するという両者の棋風そのままの展開となりましたね。
右上22手目のツケから戦いが始まり、白は捨石含みで上辺を打ち、黒が右辺に厚みを築くワカレとなりました。
黒43と模様を強化したような手に対し、白は44とツケて今度は右辺のサバキに掛かりましたね。続いて61手目まで黒は白を封じ込めに掛かり、白が生き形を得たところで、62手目を井山棋聖が封じて一日目が終わりました。

ここまで良くも悪くも井山六冠の碁って感じですね。黒の厚みは凄いけど、井山六冠なら何とかしそうな気もするので、黒がどう厚みを生かすのか白がどう立ち回るかに注目ですね。

第1局二日目ですが、日本時間で12日(日)午後5時に再開される予定です。時差の関係で、一日目も日本時間で午後5時から対局始まったわけだけど、たまにはこういうのもいいですね。二日目の対局も楽しみたいと思います。

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