2014年2月9日

第38期棋聖戦第三局2

 棋聖戦第三局棋譜


50手目からの局面。白1のコスミツケに対し、黒2~6まで黒は強引に白の進出を止めに来ましたが、7のオキが絵に描いたようなサバキ筋でしたね。

黒に抵抗手段は無く、白5までとなりましたが、右辺で治まりを得ては白が良くなったようです。

BS解説から。中央で激戦の続く中、122手目の白1ハネに対し、黒2と切った手が結果的にみて敗着に近い手になったとのこと。白3とノビられて、中央の黒のダメ詰まり具合が深刻となっています。
黒2と切った手では、3のところにおさえておけば、Aに出る手なども残り、まだ黒にもチャンスがあったとのこと。

125手目で、白▲のノビに対し、黒AやBに打てば上の白5子は取れていますが、白Cのオシなどが利きとして残るので、それを横目にDと仕掛けていって、これは白が打てるとのことです。

また、126手目で▲に出た手に対し、黒は実戦のオサエではなく1と打てば、取りあえずすぐのツブレは回避できます。しかし、白からAに出る手が残るので、これも白2と打たれて、黒が戦い切れないとのこと。
結局のところ、124手目のノビを食らっては、もう黒に打つ手はなかったようです。中々プロの感覚は難しいですね。

この後、135手目から黒は下辺に手をつけてきましたが、手にはならず井山六冠の3連勝となりました。

読売新聞から

井山棋聖「際どい終盤だったが、正しく打てば勝てると思った。(3連勝だが)これまで通り自分らしく頑張りたい」

山下九段「序盤の分かれは甘すぎて、中盤以降もチャンスはなかった。ひどい内容が続いたので、もう少しましな碁を打ちたい。」

1 件のコメント:

  1. 匿名2/11/2014

    ありがとうございました。
    押さえずに当てを打っても黒が悪かったのですね。
    結局白がずーっと良かったのですか。
    真ん中の白がしのがねばならずまだまだ難しいと思いました。
    それと二人の対局者のコメントを聞きたく思っていたところで
    それもありがとうございました。
    何時も楽しみにしていますのでよろしくお願いします。

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