2013年2月22日

第37期棋聖戦第四局

第37期棋聖戦第四局は、212手までで白番の張栩棋聖が中押し勝ちし、これでシリーズの対戦成績を2勝2敗のタイに戻しました。終局は16時12分。残り時間は、黒番の井山挑戦者が残り2分、張栩棋聖が残り2時間57分だったそうです。

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 黒 井山裕太 白 張栩 白の中押し勝ち

幽玄解説から、局後の両者のコメントを引用

張栩棋聖:「1日目では少しは自信があったが、封じ手のあたりでコウを仕掛けてくると思っていたので、 その攻防次第だと思っていた。 コウは途中でフリカワリになる図を想定していた。 実戦のような形で解消できては良くなったと思う。 第5局目以降も変わらず一生懸命やるだけです。」

井山挑戦者:「1日目の時点で自信はなかった。仕事しないと大変な形勢と思っていた。コウ以外では自信がなく、行くしかなかった。 仕掛けたからにはどこかでコウに勝ちに行かなくてはいけなかった。 本局は良いところがなかった。次はいい碁が打てるように頑張りたい。」

とのことです。どうやら両者の認識では、一日目の時点で、白がやや打ちやすい感じだったようですね。

そして二日目に入り、封じ手は上辺にツケ(69手目)でしたね。その一路下は予想候補に挙がっていたけど、この手を当てた人は少ないかもしれませんね。意味としては、右辺に仕掛けていく前のコウ材づくりだったようです。
その右辺でコウが始まりますが、結果は黒は上辺を増やしたものの、コウに負け、右上を破られ、更に下辺で損コウを打っているので、この時点でハッキリ白に形勢が傾いたようですね。黒は損を取り戻すべく117手目からサバキに出ますが、白は132手目まで味よく右辺を渡り、これで計算が出来ていたようですね。あとは張栩棋聖得意の卒のないヨセで逃げ切りました。一日目からの流れで見ると、どうやら張栩棋聖のほぼ完勝といった感じだったようですね。

前局からどうも張栩棋聖の方に流れが来ているというか、井山五冠は調子が落ち気味で少し心配ですね。持ち時間の使い方についても、もう少し後半に残しておいた方がいいんじゃないかという気もするけど、今更どうこう言ってもしょうがないと思うし、 むしろ今局は完敗だったということで気持ちの切り替えもしやすいだろうから、何とか次頑張ってほしいと思います。井山五冠が負けると私もテンション落ち気味で、記事を書くのに身が入らないので、次こそは井山五冠らしい碁を期待したいですね。

棋聖戦第五局は、来週27日の水曜日から、静岡県熱海市「熱海後楽園ホテル」で行われる予定です。では、また今度。

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